黄泉津比良坂に雪が降る

ふわり、ひらり。

やさしく、ありたい。

いつもそう思ってはいるけれど、果たして私はそれがちゃんと出来ているだろうか、と。

ただの独りよがりになってはいないだろうかと。

 

優しくされた分、私もそれを返したい。

だけどどうやって?どうしたら?

いつもそう思って、自分の掌を見つめる。

 

もし酷くされたとして全てを許す事は出来ない。私は心が狭い。

ならば笑顔で隠せばいいのだろうか。

寂しさも悲しさも苦しさも、笑顔で隠して内側に押し込めて。

顔で笑って心で泣いて。なんてよく言うけれど、心で泣いて内側に溜まった涙は何処へ行くのだろう。何処へも行けず、海になってしまったら心が溺れてしまうじゃないか。

 

こうやってくよくよ考えては、いつも溜息を零してしまうのだ。

 

 

私の『やさしい』は、何処にあるのだろう。